◇ 織り糸、生地に関して

生地は縦糸と横糸の織り糸で構成されています。織り方にはいくつかの種類がありますが、シャツで使う生地のほとんどは平織り、綾織りのいずれか、また、それらのアレンジです。

番手

生地を織る為の縦糸と横糸には番手と呼ばれる太さの単位があります。数字が大きくなるにつれて細くしなやかで高級な糸になります。 20番、30番だとざっくりした感じ、80番、100番だときれい目な感じ、という具合です。

単糸、双糸

織り糸には1本で形成されているもの、2本を撚って形成されているもの、3本を撚って形成されているものなどがあります。 1本のものを単糸、2本のものを双糸、3本のものをミコと言います。 単糸のものより双糸のものの方が生地に厚みがでて、ムラが無くしかっりした感じになります。

平織り

縦糸、横糸とも1本毎に表面、裏面に回り交互に織られたもの。 表と裏が同じで、表面が滑らかなのが特徴です。代表的な生地はブロード、オックスフォードなど。

ブロード

平織りの代表的な生地です。正式にはブロードクロスと呼びます。 縦糸の本数がを横糸の1.5〜2倍になっていて、きれいな横畝がみられるのが特徴です。 またシルキー加工という毛羽を取る加工をしていますので表面に光沢が有るのも特徴です。

オックスフォード

2本以上の糸を束ねたものを1本の糸として(これを引き揃えると言います)縦糸、横糸に使用して織ります。 表面に少しボコボコとした感じがでるのは、この糸の作り方のせいです。

ロイヤルオックスフォード

オックスフォードの仲間で通常のオックスフォードよりも細い糸で織ってあり、柔らかく光沢を持っているのが特徴です。

ドビー(ジャガード)

布面に織柄の織模様があるもの。 ドビー装置のついた機械で織られた物を「ドビー」と呼び一般的に小柄な織物。 大柄や複雑な柄はジャガード装置のついた機械で織るのでジャガードと呼ばれています。

◇ パーツ名称

衿腰(えりこし)

衿を折りかえした内側の部分を言います。モリカゲシャツの「衿腰高目」というのは、通常よりも衿腰が高いものを差します。

剣ぼろ

袖口の短冊型のあき部分の事を言います。あき止まりの三角形になっている部分が剣先に似ていることから名付けられました。 上側を「上剣ぼろ」下側を「下剣ぼろ」と呼びます。モリカゲシャツでは、「下剣ぼろ」を別の生地で切替えたデザインがあります。

ステイ仕様

カラーステイと言われるプラスチックや金属の薄くて細長い棒状のものを衿の裏側に差し込む事によって、衿の形を保つ仕様の事です。

◇ デザイン

クレリックシャツ

衿とカフス部分を白無地にして身頃に柄や色無地を使ったシャツの事を言います。 語源は、牧師が着ていたシャツからだと言われています。 cleric=聖職者。なお欧米では、カラーディファレントシャツまたは、カラーセパレーテッドシャツと呼びます。 クレリックシャツは和製英語。

ボタンダウン

シャツの衿型の一種で衿先を身ごろに付けらたポタンでとめるタイプのものを言います。 後衿にもボタンが付く場合があります。